
- 【 選評 】
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どうじゃ! と誇示するコピーではない。 ただいま・おかえりをそれぞれ使った応募作は他にもあった。 しかし「ただいま岡山」が岡山城からの言葉であり、「おかえり岡山城」が岡山人からの言葉だと分かったとき、この2つを組み合わせたコピーは5月に発表するポスターにもっともふさわしく感じた。
素朴な言葉で両者の気持ちをつなげ、ポスターを見る人にもリニューアルオープンを待ち遠しくさせる。 じわじわと効果的に広がっていくコピーになるだろう。
岡山の地に着目、城を築き、城下町づくりをはじめた直家とおふくにふさわしい作品として。
- 【 選評 】
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岡山人の願いそのものを端的に表現している。 ふだんは意識することがないかもしれないが、岡山城とは「いつの時代も、いつもの場所に」あってほしいものだ。
朝ドラ「カムカムエヴリバディ」で岡山城が焼失したシーンに涙し、昭和の再建により再び岡山城が姿をあらわしたシーンにも涙した。 平和であることの尊さを感じさせるコピー。
- 【 選評 】
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「ここ」ってあそこのことじゃ! 岡山人ならすぐに指をさして岡山城の方向を示すだろう。 そして続けざまに「こころにも」と言いながら自分の胸に手を当てる。 そんな光景を思い浮かべた。
城のあるまちに暮らすということはこういうことかもしれない。あらためて自分の胸に手を当てながら考えた。
城下町繁栄の象徴となる岡山城をつくり、関ヶ原合戦後 離ればなれになり、八丈島と加賀から岡山を見守った秀家と豪姫にふさわしい作品として。
- 【 選評 】
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よくぞ言ってくださった!
新しい岡山城のイメージは、はっきりした金と黒。
ダジャレに絡めて金と黒の色味を表現したコピーは多かったが、その中でいちばん分かりやすく、金言として黒光りしていた。
- 【 選評 】
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現代にとって、未来にとって、城とはいったい何なのだろう。 殿様が住んでいるわけではない。攻め入る敵方もいない。 そう思いながらコピーを選別していたとき、このコピーに出会えて疑問が氷解した。
戦のない世の中だからこそ、これからも城はあり続けるのだ。 岡山城が私たちの行く末を見守ってくれていると信じる。
医療・福祉・教育に尽力し、今の岡山につながるものを多くととのえた、光政とその妻 勝姫にふさわしい作品として。
- 【 選評 】
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新しい岡山城にはいろいろな楽しみ方がある。 「学びたい」「遊びたい」はよく分かる。 それに続いての「忍びたい」にはハッとした。
ここでじっくりとふたりの時間を過ごすもよし、岡山城で暗躍していたとされる忍者ごっこに興じるもよし。
- 【 選評 】
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新・岡山城のコンセプトを明解に表現している。
濃くなった外観の色味をしっかり確認してほしいこと、一新した展示内容をつぶさに鑑賞してほしいこと。 多くの人たちを岡山城へいざなうときの誘い文句として、「日常的に使えるコピー」と言えるだろう。